臆病な自尊心と部屋とYシャツと私

音楽の事を主に書きます。

2018年 音楽ベスト 邦楽編

今年もこのほとんど動いていないブログに年間ベスト書いてみようかなという事で

晦日が始まって1時間たった現在、この文章を打ち込んでいますが、年内に投稿

できたらいいな…

 

今年は、皆さんにとってどんな1年でしたか。僕は、社会人になりモラトリアムが強制終了し、過ぎ去りし日々に思いを馳せながら何とか生きています。

ただ、お金は増えたんで、CD買ったりライブに行ったり、レコード買ったりライブに行ったりと、割と充実して過ごしていたと思います。まあ、大体一人で行っているんですけど。

あとは、今年からエモとかマスロックと呼ばれるジャンルを聴くようになりました。stiffslackありがとう。

 

前置きはこれぐらいにして、次からは、僕が今年いいと思ったアルバムのご紹介です。画像からアマゾンに行けたりできるかもです。洋楽は後で書きます。

 

揺らぎ/Still Dreaminng,Still Deafening

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個人的、今年大躍進したバンドこと揺らぎの初の全国流通盤です。

ジャンルはシューゲイザー、ヤバい音楽を作っています。

うねる轟音の中にある繊細な旋律、静と動の美しいコントラスト、「揺らぎらしい」確固たるサウンドのオリジナリティ、このバンドが今後のシューゲイザーのスタンダードとなっていくはず。特に、㎩th of the Moonlit Nightのような10分ぐらいの曲をしっかり聴かせられる構成で作れちゃうのは、バンドの実力の高さがあってこそだと思うし、最後の盛り上がりは鳥肌モノです。個人的にはドラムがサウンドの要になっているような気もします。

夏の京都レコ発の時は、お客さんいっぱい入ってて、いいものはやっぱ評価されるんだなと。

今、ライブを体感すべきバンドだと思うので、みんなライブ行ってね。僕は今年3回行った。君も行け。

去年も言ってたけど、滋賀からこんな素晴らしいバンドが出るとは思わなかったです。マジ滋賀の誇り。これからも応援してます。

 

トロデイ/マシン・ザ・ヤング

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こちらも去年の記事で書いていたニトロデイ、今年ついにファーストアルバムが出ました。一言で表すと、「僕の青春」って感じ、10曲に凝縮された青春。うだるような夏に、どうしようもなく胸の内がモヤモヤしていた、でも音楽は好きな、そんなころの僕がそこにはいたようでした。

トロデイの音楽は、どうしようもないことや日頃感じるイライラや、ふと思い出す胸を締め付けられる記憶を、キャッチ―かつヒリついたサウンドで演奏しているから、僕は魅力を感じてしまうんでしょうね。(何を言っているんだ)

正直、伝説となっていくバンドになると思います。僕が思う今ライブを見に行くべきバンドトップ3の1つです。さっきの揺らぎもそうです。もう1つは後で出てきます。

トロデイがいることは、今の僕の希望です。

 

ASIAN KUNG-FU GENERATION/ホームタウン

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Wonder Futureから約3年、ソルファ再録から2年、久しぶりのアジカンのニューアルバム、やっぱりアジカンはいいっすね。当たり前ですけど。

アジカンは割と前から、音圧があるバンドではあると思っていたのですが、今作はより音が分厚い感じがしますね。どっかで聞いた話だと、低音域の処理なのかなとのことだが、その辺はあまり詳しくないのでわかりません。

アジカンを始めて聴いたのは中学生の時ですが、そのころ聴いてたバンプ、ラッドとかはもう聴かなくなってしまったのに、アジカンはずっと聴いていますね、なぜか。

今のアジカンは年齢も重ねてきて、落ち着いて貫禄が出てきたなあと思います。もちろんいい意味で。

これからも、新しいこと試みとかに挑戦してもらいたいですね。個人的には、もっかいマジックディスク的なものを作ってほしい…。

 

uri gagarn/For

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group_inou MCのcpのバンド、こちらは今年初めて知りました。

group_inouの時からそうなんですが、僕は意味がありそうで意味のなさげな、独特の歌詞が好きで、その感じが「遅いようで速い」「速いようで遅い」サウンドに見事にマッチして、この言葉に出すのが難しい魅力につながっているのかなと思います。

曲を聴く中でわずかに感じる違和感、そしてその違和感が癖になる感じ。そういった意味では、少しPavementにも似ているのかなと思います。

最初に聴いた時は「静かなアルバムだなあ」と思ったのに、次に聴いた時には「全然激しいじゃん」となったり、聴くたびに印象が変わっていく不思議なアルバムです。いろんなジャンルを飲み込みながら、どこのジャンルにも属していないような感じですね。

 

くるり/ソングライン

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待ちに待ったくるりのニューアルバムですよ。日本国民は全員聴け。

いやマジで、くるりのアルバムは数あれど、これは新しいくるりのスタンダードになるんじゃないのかなと思いますね。人に教えるときはこれをまずおすすめしていきたい。くるりはアルバムごとにいろんな方向性になるので、勝手に和製Primal Screamとか思ってたりしてるんですが、今回はそんなくるりのいままでやってきたことが凝縮されていると感じました。東京OPとソングライン一緒のアルバムに入ってて違和感ないのがほんとすごい。

2月にライブ観た時に、今作に入っている曲がいっぱいやってたんですけど、その時「全部名曲じゃん…」って感じだったので、年内に聴けたのはとてもよかったです。岸田さんに感謝です。

「その線は水平線」のギターは個人的ベスト・オブ・ギターサウンド2018です。

 

MASS OF THE FERMENTING DREGS/No New World

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マスドレ8年ぶりのアルバムです。初めて聞いたのは確か高校生の時で、知ったころには活動休止していたバンドで、まさかリアルタイムでニューアルバム聴けるとは思いませんでしたね。全編通して、破壊力抜群かつキャッチ―なサウンドを軸にして、そこにVo奈津子さんの声が乗ると、もうそれだけでうれしくなっちゃいますよね。

突き抜けるような歌声を聴いてるだけで、いやなこと全部吹っ飛んでいきます。

あと、ライブを見て思ったんですが、「マスドレの音は強い」という感想を抱きました。バンドサウンドに強固な意志が乗っかている様でした。あとギターの音がすさまじく良いです。僕もあんなギターサウンドを鳴らしたいですね…。

スローモーションリプレイはみんな聴いてくれ。

 

小袋成彬/分離派の夏

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今年1番の衝撃のアルバム。日本全国の音楽リスナーに衝撃を与えたんじゃないですかね。

サウンド、歌詞、歌声、それらすべてが合わさって1冊の小説のような印象を僕は覚えました。普段、僕は「語り」とかが入っているアルバムはあんまり聴かない、というか好きではないんですが、このアルバムではそれらの「語り」が効果的に働いていて、アルバム全体の雰囲気を作るのに必要なものとなっていると感じました。

邦楽の名盤として語り継がれるべきアルバムだと思いますね。

これは、一種の純文学なんじゃないのかなと思います。「愛の漸進」の歌詞、

「月が綺麗」を一番正しく使っているんじゃないでしょうか。

 

POLY LIFE MULTI SOUL/cero

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皆さんベストに挙げているアルバムですね。僕も挙げちゃいました。

実際最高だからしょうがない。

正直、今までceroはちゃんと聴いたことがなかったんですけど、こんなヤバいバンド今までスルーしてしまってたことに後悔しましたね。

どこか掴みどころのない奇妙な楽曲が展開されているのですが、何故か非常に癖になっていしまう。「魚の骨、鳥の羽根」初めて聞いた時は衝撃でしたね。一時期YouTubeでこればっか聴いていた時期がありました。

聴いていると問答無用で体が動かされる感じ。これはもうダンスミュージックアルバムだと、僕は思います。

 

jizue/ROOM

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僕が多分一番ライブを見に行っているバンド、jizueのメジャーファーストアルバムです。昨年、ビクターからメジャーデビューして、今年は8年ぶりのフジロックのステージでTwitterのトレンド入りをしたりと、今グングン知名度が上がってきているバンドだと思います。

今作、今までの中でも特にバラエティ豊かな一枚となっています。「elephant in the room」のような複雑な変拍子からのスリリングな楽曲構成の曲もあれば、「green lake」のような非常にゆったりとした、情感豊かな楽曲もあり、初めてjizueを聴く人にも名刺代わりになるし、今までのファンにとっても最高のアルバムとなっています。

インストバンドなので歌詞はない曲がほとんどです。ただ、音だけで感情や風景を伝えられる稀有なバンドだと思います。特にライブがすごい。いま日本で一番ライブを見に行かなければならないバンドだと個人的には思っています。

ライブ見に行った方がいいバンドトップ3は揺らぎ、ニトロデイ、jizueなのでみんな見に行ってね。

 

Bird Bear Hear and Fish/Moon Boots

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皆さんご存知、元Galileo Galileiメンバーが名前を変え、新しいバンドを始めました。

BBHFは僕らの希望。

昨年、warbearというソロプロジェクトが始まっていたので、しばらくはバンドがあるとは思っていなかったのでしばらく動きはないだろうと思っていたので、このバンドの始動はメチャ嬉しかったですね。狂喜乱舞です。

このアルバム、1曲目の「ウクライナ」の歌詞、

「君の好きな曲はやらない 彼らはやらないよ」

という一節があるのですが、初めて聴いた時はドキッとしてしまいました。

今回、Galileo Galileiのメンバーがそのまま名前を変えて始めたバンドなので、「Galileo Galilei再結成」と捉えた人もいたんじゃないでしょうか。僕も正直そうでした。ただ、彼らは当時の焼き直しではなく、やりたくてもできなかったことをこのバンドでやろうとしているのだと思います。もっと新しいことを、もっとやりたいことを、そのような決意がこの1文に込められているのかなと勝手に思ったりしていました。

音楽のアプローチ的にはすごい洋楽っぽい、でも歌詞は全部日本語、そんなミスマッチ感もこのバンドの魅力だと思いますね。尾崎雄貴は僕らの想像を毎回超えてくれる。

全曲こだわりぬかれたサウンド、聴いていて非常に気持ちがいい。さらに、それに加えてかなりポップで聴きやすくなっているんじゃないかと思います。聴くだけでハッピーになれるよ。CD買おうね。サブスクでもいいよ。

 

 

とりあえず、これが僕の今年聴いた中で特にいいなと思ったやつです。

ここまで読んでくれた方、ありがとうございました。

洋楽のベストの方は年明けになりそうです…。本当に申し訳ない。

来年もよろしくお願いします。